台湾と中国の関係【台湾は中国か。その疑問に歴史的背景からお答えします。】

青空の中、中正記念堂の入り口の門。

台湾は中国ですか? とよく質問をいただきます。
このような質問に対して、先ずは「Yes」と回答します。その次に、でも質問されている人が想像している中国とは違います。と続けます。
おそらくこの答え方が最適と思います。

台湾は、中華民国(略して、中国)の一つの省または島の名称。

そして、あなたが思い描いている中国は、中華人民共和国(こちらも略して、中国)

  • 中華民国
  • 中華人民共和国

『中国』と言っても、このように2つ存在します。このように、2つの『中国』が存在することを知らない人も多いかと思います。

『台湾は中国?』と質問している人が、2つある『中国』のどちらを指すかによって、答えが変わってきます。

タイトルでは、Yesと書きましたが、質問文の『中国』が、中華人民共和国を指す場合は、答えはNoとなります。

キーワードとなる中華民国について、ご興味がある方は、続けて下記の記事をご覧ください。

中華民国とは

中華人民共和国は知ってるけど、中華民国はよく知らないと言う人のために、説明します。

今の中華民国と中華人民共和国を地図で確認。中華民国は、台湾島を含むこのエリア。

現在の台湾の場所を緑色で色分け
台湾は沖縄の南西にあります

昔の中華民国は、先ほどの台湾島を含むエリアと、現在の中国(中華人民共和国)を含むこれらのエリアとなります。とても広いですね。かつては、中華民国の中に中華人民共和国のエリアが、含まれていました。

現在の中国と台湾の場所を緑色で色分け
中国と台湾の両方を含んでいました

そしてある時に、中華民国の一部が分裂して、その分裂したエリアが、中華人民共和国となり、分裂しなかった残りのエリアが、中華民国です。中華人民共和国には、台湾島などは含まれていません。ここが、ポイントです。

なぜ分裂したか

上記の図で、中華民国がとても広い国土を持っていた時に、日本軍と戦争になります(日中戦争)。

当時の中華民国の与党である国民党が、主体となって、日本軍と戦います。この戦争でなんとか日本軍を退けますが、中華民国の国民党も、無傷ではなくかなり兵力が縮小してしまいました。

この直後に、中華民国の野党である共産党が、国民党に攻めてきます(内戦)。普段であれば、共産党よりも国民党の方が兵力が大きいので、勝つ見込みはありません。しかしながら、日本軍との戦いの直後ですので、この内戦は共産党優位となります。

そして、共産党は各地で勝利をおさめ、かなり広いエリアを手に入れます。逆に、国民党は与党でありながらも多くのエリアを失い、終盤には台湾島に逃げ込み。それ以外のエリアを失います。このタイミングで、共産党が新しい国家として、中華人民共和国を建国します。

このようにして、内戦に勝利した共産党は、多くのエリアを手に入れて、新しい国家として、中華人民共和国を建国します。そして、台湾島を含む残されたエリアが中華民国となっています。

日本に例えて

中華民国と中華人民共和国に分裂した経緯を日本に例えて解説します。

(解説のための仮の話として)
北朝鮮と日本が戦争になった場合、与党である自民党が主体となって、北朝鮮と戦います。この戦いで、北朝鮮軍を退けますが、自民党の軍も無傷ではなくかなり消耗します。

そこに、民主党が、自民党に攻めてきます(日本国内の内戦)。通常であれば、民主党よりも自民党の方が兵力の大きいため勝つ見込みはありません。しかしながら、北朝鮮軍との戦いの直後ですので、この内戦は民進党が優勢となります。

民主党は各地で勝利をおさめかなり広いエリアを手に入れます。逆に自民党は多くのエリアを失い、この内戦の終盤では、淡路島に逃げ込みます。このタイミングで民主党は、新しい国家として新日本を建国します。

このようにして多くのエリアを手にした民主党の国が新日本となり、そして残された淡路島が日本となります。

今の時代では、他国との戦争、内戦であったり、新しい国家を建国するというのは、なかなかイメージが湧かないかと思います。

かつては、日本を含む多くの国が、他国と戦争をするという時代がありました。このような時代背景を思い描きながらこの記事を読むと、イメージが湧きやすいかと思います。

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